今回は、太陽光発電と風力発電について、これまで取り組んできたことを踏まえて今後の自家発電はどうあるべきか、ということについて考えていきたいと思います。
再生可能エネルギーといっても、ほぼ太陽光発電といえるのですが、実際に自宅でパネルを設置してみて、かなりの規模でなければ実用不可だと感じました。
そんなことで、実際に今現在稼働している大規模太陽光発電設備(メガソーラー)が、この先再生可能エネルギーとして原子力や火力の替わりとなりえるのか?ということについて考えてみました。
大規模太陽光発電設備(メガソーラー)の現状
ここでは大規模太陽光発電設備(メガソーラー)について少し調べてみました。
現在、国内の100kwを越える太陽光発電設備は1万箇所以上ですが、その多くは山林を開拓して造成工事を行った場所に設置されています。
敷地面積で言えば約1000kwの規模で1〜2ha(ヘクタール)ということですので、野球場やサッカー場が1〜2個分ということだと考えられます。
1000kw規模のメガソーラーは1日でおよそ3000kwhの電力供給が可能ですので、一般的に家庭で使われる電力が1日で10kwhとした場合に約300世帯への供給が可能となります。
実際には天候の影響や日中のみの供給となりますので、火力発電など安定電力供給が可能な設備との併用になります。
そんなところが主力電力供給源として不適格な理由だと思います。
それよりも太陽光パネル設置のために森林伐採など多くの環境を破壊することになりますので、そちらも大きな問題です。
次に、メガソーラーと火力や原子力などの主要電力源を比較した場合、一体どれほどの差があるのかグラフにして見てみました。

これらは国内最大級の発電所による比較です。
- [原子力] 柏崎刈羽原子力発電所:最大出力 8212MW、敷地面積 4.2km2
- [火力] 富津火力発電所:最大出力 5160MW、敷地面積 1.16km2
- [太陽光] パシフィコ・エナジー作東発電所:最大出力 260MW、敷地面積 4.1km2
グラフは1日の最大発電量で比較したものですが、実際に限界まで稼働することはないと思いますので、目安としてご覧ください。
それにしても、メガソーラーとしては最大規模の敷地面積でありながら、これほどまでの差があることに驚きました。
もし、火力や原子力と同等の発電力を得ようとすれば、おそらく1県をまるごと太陽光パネルで埋め尽くさなければならなくなりそうです。
さらに発電量も天候任せで安定しませんので、とても主力電力源にはなりえないと断言できます。
国内最大級メガソーラーの詳細データ
- 発電所名:パシフィコ・エナジー作東メガソーラー発電所
- 事業区域面積:約410ha (4.1km2)
- 出力:太陽光パネル・257.7MW、*連系出力・150MW
- 太陽光パネル:トリナ・ソーラー製多結晶シリコン・両面ガラスタイプ(340W/枚・37万6264枚、345W/枚・37万6264枚、合計約75万2528枚)
- モジュール寸法:2024× 1002 × 30 mm(340W)、2031 × 1011× 30 mm(345W)
- モジュール面積:2.03m2(340W)、2.05m2(345W)
- 太陽光パネル総面積:763815.9m2 + 771341.2m2 = 1535157.1m2 (1.5km2)
- パワーコンディショナー(PCS):東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製2.5MW機 ・60台
- 売電単価:32円/kWh
*連系出力とは
電力会社へ送電するための「系統連系」への出力のことで、電力の需要に応じて送電したり、止めたりすることです。
つまり日中晴天日の供給が100%を超えないように制御して、安全に送電する必要があるからです。
つまり最大発電量はその半分を目安にして再計算する必要がありそうです。
最後に
今回は国内の電力がどのように供給されているのか、その中で再生可能エネルギーはどの程度電力を供給しているのか、ということについて調べました。
今は再生可能エネルギーといえば太陽光発電ともいえますが、その中でも大規模太陽光発電(メガソーラー)が「最も次世代エネルギーとして期待できる」ということになっているそうですが、調べていくうちに、電力供給が不安定で、森林伐採など環境破壊の根源となっていることを知りました。
みなさんはどう思われるか分かりませんが、この先メガソーラーが増え続ければ日本は確実に破壊される思いました。